経理作業を効率化するには?効率化の方法や必要性について紹介!

2020.11.16

2021.1.29

経理担当の仕事は多岐にわたるうえに、正確さも求められます。売上管理や従業員の経費精算など、処理が大量になるほどミスや重複が発生する確率も高くなるでしょう。人員不足で経理業務の負担が増している企業も少なくありません。

高スキルの人材を確保することが難しい今、企業にとって業務効率化は急務となっています。一方、経理作業は自動化できる要素も多いのが特徴です。

そこでここでは、経理作業を自動化して、少ない人員でも効率よく回していく方法を解説します。

経理作業を効率化する必要性や目的

経理作業は、業務効率化を考える際に真っ先に挙げられる業務の一つですが、なぜ効率化が求められるのでしょうか。経理作業の必要性や目的を踏まえて、その理由を解説します。

人材不足やミスに対応するため

日本では少子化の影響で人材確保が難しい状況が続いています。人材がなかなか定着せず、離職防止を課題とする企業も多いでしょう。

人材不足に陥ると特定の担当者に業務が集中してしまいます。担当者の負担が増すだけでなく、業務の適切な処理方法を把握している人が担当者だけになる業務も増えます。

その状態を放置すれば、担当者が休んだり異動したりするたびにミスが起こりやすくなります。ミスが発生すると業務が滞るだけでなく、企業の信用も失いかねません。企業には、人材不足を解消し、担当者の負担を軽減するとともに、ミスの再発を防止する対策が求められます。そのために業務の効率化が必要なのです。

経理自体にスピーディーさが求められるため

経理業務には、正確な処理と同時にスピードも求められます。

経理は企業の財政運営と密に接する職種であり、経理担当が作成する試算表は経営判断に重要な役割を果たします。書類の作成が遅れると、財政状態や損益状況の異変に気付く機会を逃し、経営陣が適切な判断を下せません。

また、経理担当は経理のエキスパートとして、経営陣に財政運営の分析結果を説明したり、改善点を提案したりする役割を持つ場合もあります。

従来の経理作業をスピーディーに処理しながら、財政の運営状況を分析する時間的余裕を確保するためにも、効率的な経理作業ができる仕組みを構築する必要があります。

経理作業を効率化する方法を紹介

経理作業を効率化するためには、いくつかの方法がありますが、ここでは代表的な7つの方法を紹介します。

経理業務のフローを見える化

業務効率化に取り組む際は、経理業務のフローを見える化すると、業務上のムダを発見しやすくなります。

経理業務を細分化してみると、作業項目は多岐にわたります。例えば、以下に挙げるような切り口で、業務に携わっている経理担当者と協力して洗い出していくとよいでしょう。

  • 具体的なタスクは?
  • 業務の目的は?
  • 業務の担当者は?
  • 発生頻度は?
  • 処理件数は?
  • 作業の所要時間は?
  • 業務で使用しているシステムやツールは?

重複しているなどムダな作業は、真っ先に削っていくべき項目です。一つひとつの作業や流れ、やり方を見える化して見直すと、何を削るべきかが高い確率で発見できます。

また、今あるフローをより簡略にできないか、などの視点から検討することで、効率的な業務フローを構築できるでしょう。

ペーパーレス化

紙ベースの業務には、常に物理的なやり取りをする手間がともないます。書類の受け渡しや管理をする間に紛失してしまうこともあるでしょう。紙ベースの業務を続けている限り、手間やリスクが消えることはありません。

可能なものはExcelなどに入力してデータで管理していけば、紛失リスクは解消できます。オンライン上でのやり取りも可能になるため、郵送や受け渡しの手間も省けるでしょう。紙ベースの業務が少なくなるほど業務効率は上がるのです。

経費の入力はなるべくショートカットキーを使用する

経費の処理は、緻密なうえに大量の入力作業がともなうものが多くあります。そこで、入力時間の短縮に役立つのが、ショートカットキーです。経理作業でよく使われているExcelのショートカットキー(Windows用)をご紹介します。

操作ショートカットキー
コピーCtrl + C 
切り取りCtrl + X
貼り付け Ctrl + V 
元に戻す Ctrl + Z
直前操作Ctrl + Y
全選択Ctrl + A
ブックの新規作成  Ctrl + N 
名前を付けて保存  F12 
セル、行、列の挿入Ctrl +Shift +プラスキー(+) 
シートの移動  Ctrl + Page Up またはCtrl + Page Down
Sum関数の挿入    Shift + Alt + イコール(=)

簡単に覚えられて、すぐに導入できるので、ぜひ使ってみてください。

会計ソフトを導入する

会計ソフトを導入すると、会社の銀行口座情報が自動的にシステムに反映されるため、入出金の明細を手入力する必要がなくなります。

手入力の場合、案件数が多くなるほどミスの発生率が高くなるでしょう。会計ソフトなら、計算ミスで残高がずれてしまう心配もありません。経理データの収集も一括で行なえ、必要に応じてスピーディーに出力することも可能です。

法人クレジットカードを作成する

法人クレジットカードを使えば、個別に発生する小口現金を減らせます。

両替や現金の補充、現金出納帳の記入、金庫の管理などといった小口現金処理に付随する業務も必要なくなり、小口現金の残高が合わずに調査する手間も発生しません。

また、経費を一元的に管理できるようになるため、経理業務が大きく効率化できるでしょう。

業務をアウトソースする

経理業務の一部をアウトソースするのも業務効率化につながります。

アウトソースするためには、業務フローを見える化し、社内で実行するべき業務とアウトソースする業務を整理する必要があります。このプロセスによってフローも自然に整理されるのです。

また、高スキルを持つ外部のプロに任せれば社内工数は確実に減り、従業員は重要なコア業務に注力できるでしょう。

さらに、経理業務に必要なシステムやツールについて、プロ視点のアドバイスを受けられる点もメリットです。

RPAを活用する

近年、経理業務の効率化に向けて、コンピュータ上の業務を自動化する技術「RPA」への注目度が高まっています。

RPAツールの「RaQubo(ラクーボ)」は、経理業務で発生するあらゆる単純作業を自動化できます。人の手で行なうより、正確な作業ができるのも特徴の一つです。個別のパソコンに導入するシステムなので、現場主導で業務の効率化が実現できます。

正確、かつ迅速に、大量にある単純作業でRPAを導入すれば、現代企業が抱える人材不足の解消にも役立つでしょう。

経理作業を自動化し業務効率化へ!

経理作業は、会社運営に欠かせない重要な業務です。取引や売上、経費など、企業のお金に関わる手続きや、書類の管理をスピーディー、かつ正確に実行することが求められます。

また、経営判断に必要な情報を提供する重要な役割を担う業務でもあります。

大量の単純作業を最大限に効率化して、現状分析にリソースを回せるようになるのが、会社としても理想的です。

経理作業の効率化を、担当者の人的スキルに任せきりでは行き詰まりやすい時代です。

これを機にRPAで作業の自動化を検討してみてはいかがでしょうか。

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