RPAで月間200時間の工数削減!オペレーションの仕組み化とメンバー30人の自動化リテラシー大幅アップを実現。

2021.06.21

2021.6.21

左:インタビューイ:SO Technologies ビジネスデベロップメント部 リーダー 江角拓人氏
右:インタビュアー:デジタルワークス平松

稼ぐ力をこの国のすみずみまで。をミッションに、地方・中小企業に対してテクノロジーを使った集客支援を提供

DW平松:どのような事業を行っているか教えて下さい。

SOT江角:弊社は地方・中小企業に対して、テクノロジーを用いた集客支援を行うことを事業ドメインに、複数のサービスを展開しております。私はその中でもweb広告をメインに扱うサービスである①AG-Boost②CUSTAというサービスを展開する事業部に所属し、両サービスに共通するオペレーション業務の自動化拡大というミッションで活動しています。

①AG-Boostは、主にマス広告やチラシなどのメディアを扱っている広告会社向けのサービスで、これからweb広告を事業化したい、成長させたいというニーズに対応しています。提供内容としては、主要の運用型広告における「媒体仕入~営業支援~運用・レポーティング~改善提案」までをご支援しています。AG-Boostでは、人的支援だけでなく自社開発ツールもご提供しており、「広告配信シミュレーション」「提案書生成」「バナー・動画生成」などの、提案活動をサポートする機能が備わっています。

②CUSTAは、既にweb広告の取り扱いを行っている広告会社に向けた広告運用代行サービスです。ただ、一般的な運用代行だけではなく、広告代理事業のノウハウ提供や、業務改善支援、自動化支援までをご提供しています。

また、弊社では上記以外にも、ATOMというweb広告のレポート自動化ツールや、ライクルというGoogle マイビジネスの一括管理サービスを提供するSaaSビジネスも行っております。

数のビジネスにフィット、オペレーション部隊の差別化のためにRPAに大きな期待

DW平松:RPAの導入経緯・目的について教えて下さい。

SOT江角:2019年頃にバズワード的に流行していたRPAについて、何か業務改善に役立てることができないか?ということで、大手ベンダーのRPAツールをお試し利用しながら活用方法について模索していました。

弊社の広告運用領域では、広告会社がクライアントとなるため、運用する広告アカウントもそれなりの数を運用しています。膨大な運用業務をこなすには人力では限界があり、RPAのようなソリューションがフィットするのではないかという期待がありました。

また、弊社の広告運用部門の内、オペレーション部隊は約30名所属していますが、昨今の広告運用自動化の流れを見ると、将来的に単純なオペレーション業務が低価値になっていくのではないかと危惧していました。メンバー自身の今後のキャリアのためにも、事業成長のためにも、何か新しい武器を持ってもらいたいと考えており、RPAをはじめとしたローコード開発の活用を検討していた背景があります。

ツール選定は、エクセル操作に強いデスクトップ型、コスト、シンプルで分かりやすいUIが決め手

DW平松:最終的なツールの選定はどのように行われましたか?

SOT江角:まずRPAツールには大きくクラウド型とデスクトップ型があると思いますが、クラウド型はデスクトップのアプリケーション操作に少し弱い印象がありました。弊社ではエクセルを操作する業務が非常に多いことから、デスクトップ型のツールで何か良いものがないかと検討しておりました。

その中で、デジタルワークスさんのRaQuboを選んだ理由としては、大手ツールと比較しても機能面で過不足がなく、シンプルなUIで非常に使いやすかった点と、価格が安価だった点があります。

大手のツールと比較すると、活用事例やティップスは少ないことに少し懸念がありましたが、その分個別サポートが非常に充実しており、全く問題にはなりませんでした。

トップを中心に社内でRPAを活用していこうとする雰囲気作りは重要。小さな事例を積み重ねることがメンバーの納得と確信へ繋がる

DW平松:RPAを導入する際に困ったこと、それをどのように解決したか教えて下さい。

SOT江角:大きく3つの点に苦労がありました。

一つ目は、ツールに慣れるまでに想定以上に時間が掛かった点です。

当初は片手間にRPAツールを触っていたため、慣れるまでに時間が掛かりましたが、会社の方針として担当にまとまった時間を用意し、集中してツールを触る時間を作ることで対応していきました。

また、色々なツールを試してみましたが、ツールによってクセがあり、難しいものは本当に大変という印象でした。他ツールと比較しても、RaQuboは習得がしやすく、非常に助かりました

二つ目は、各人の業務が想定以上に属人化されており、それらの業務標準化に手間が掛かったことです。

RPAツールを本格導入するにあたり、集中して業務標準化を進める必要がありましたが、それに伴いクライアントへの提出物の仕様変更も多々発生しました。仕様変更の際には折衝などが発生するため、営業部門などにも理解を得る必要があり、社内の調整業務も含めると非常に骨を折りました。

解決した方法として、弊社の場合は、事業責任者の理解があったことが挙げられます。全社員の参加する会議で、「労働集約をやめ機械と仕組みでビジネスをスケールしよう!」というメッセージを発信したことで、他部門との調整については比較的にスムーズに進めることが出来ました。

三つ目は、懐疑的なメンバーの納得を得るのに時間を要した点です。

当初は、RPAで本当に業務が効率化されるのか懐疑的なメンバーが多く、業務の整理や標準化に動く際の足並みを揃えて調整することが非常に大変でした。

これに関しては、小さな事例を作り、共有を積み重ねることで、少しずつRPAに対するメンバーの理解が深まっていきました。約30人の運用を行うメンバーの大半が懐疑的だったのに対して、1年後はほぼ全員が RPAウェルカムという空気に変わってきました。

月間200時間の工数削減と、社員の自動化リテラシーが向上し、現場主導で改善できるオペレーション体質へトランスフォーメーション

DW平松:RPAをどの業務に活用しているのか?/それよって得られた効果を教えて下さい。

SOT江角:まず直接的な効果としては、シナリオ数で28、トータルで月間約200時間をRPAで効率化することができました。その中でも、APIが実装されていない広告媒体のレポーティングでの利用が活用用途としては最も大きく、その次に店舗系のプロモーション用の広告アカウントをはじめとする、アカウント数が多く変更頻度が高い広告運用で活用できる場面が多くなっております。

もう一つ、副次的な効果ですが、RPAに対して真摯に取り組んできてよかった点があります。それは、社員のオペレーションに対する自動化や仕組みに対する興味関心やリテラシーが高くなったことです。自動化の経験を通して、各々が自分事化できたように思います。他の業務に対しても、こうすればもっと仕組み化・自動化できるというイメージを描くことができるようになり、自ら持つ業務の標準化や、クライアントに提案・交渉するなどのアクションが増え、現場主導でオペレーションフローを改善できる体質に変化してきました。

テクノロジーで自動化できる業務領域を増やし、メンバーがもっとお客様と向き合う時間を作れるようにしていきたい

DW平松:RPAなどのIT活用の文脈における今後の貴社ビジョンがあれば教えて下さい。

SOT江角:弊社がテクノロジーを活用して、地方・中小企業の抱える集客課題解決に向けてご支援するためには、自社内でもどんどんテクノロジー活用していく必要があります。しかし、広告運用領域については、人力対応に依存する業務が多数あります。特に、弊社のCS(カスタマーサクセス)部隊が、内向きの作業に時間を多く割かれてしまうことが多いため、これをRPAなどの手段とうまく付き合いながら改善したいと考えています。その結果、クライアントである広告会社と向き合う時間をもっと増やしていき、課題解決により直接的に貢献できるようになっていきたいと思い描いております。

SO Technologiesの皆様

SO Technologies株式会社

SO Technologiesは、「“稼ぐ力”をこの国のすみずみまで。」をミッションに掲げ、「日本中、どこでも、だれでも、カンタンに、その情熱を稼ぐ力に変えるデジタル集客プラットフォームを創る。」のビジョンに向かい、サービスの開発・提供をしています。

https://www.so-tech.co.jp/

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